再審で無罪となった袴田さんに対する検事総長の談話ですが、とうとう名誉棄損で訴えられることになってしまいました。
この談話は、無罪判決について
“多くの問題を含む到底承服できないもの”
とした上で、
“長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきた”
ことに鑑み、控訴を断念した、というもの。
各方面から批判を浴びたためか、その後、静岡地検の検事正が直接謝罪することになりました。
しかし、その謝罪はいかにもお粗末。
談話について「袴田さんを犯人視しているわけではない」と釈明しつつも、無罪判決が認定した証拠の捏造については「判決の捏造認定はおかしい。承服しがたい」というものでした。
案の定、姉の秀子さんからは「せっかくおいでいただいたから、ご苦労様でしたと申し上げた」とにべもないコメントをいただくことに。
その点、静岡県警の謝罪は見事でした。
静岡県警のトップが自宅を訪れ、
「逮捕から無罪確定までの58年間の長きにわたり、言葉では言い尽くせないほどのご心労、ご負担をおかけし申し訳ありませんでした」
と深々と頭を下げました。
これには、秀子さんも、
「いまさら警察に、苦情を言うつもりはありません」
と応じました。
やはり、お詫びにおいては
「言い訳しない方がE訳」
と思います。
メンツにこだわる検察庁の姿勢が、今回の訴訟提起の動きにつながりました。
これ、国の予算をつかって対応するのでしょうか?
私が納めている税金は使っていただきたくないなぁ…と感じます。