ダメヨ~ダメダメ

危機管理
どんと祭 写真提供:宮城県観光戦略課

ある自治体の首長が新型コロナに感染したところ、その行動記録について事実と異なる発表があるなどした事案が報じられました。リンク(読売新聞オンライン)

他山の石とすべきポイントが満載ですね。

 

【ダメヨその1】

申すまでもないことですが、嘘はダメです。

初詣で各地を訪れた事実を伏せ、終日公舎で過ごしたとの発表を行いました。

 

【ダメヨその2】

地元紙に対しては正しい行動記録を伝えていましたが、後刻、その修正を働きかけました。

マスコミに対して、こうした依頼をすることなど全く考えられません。

日頃の関係がどうなっているのか、などとあらぬ誤解すら招きかねない軽率な行為だと思います。

 

【ダメヨその3】

地元紙への修正依頼に関する首長のコメントが

“無用の不安を与えないようにという職員の判断もあってのことですが”

などと言い訳がましいこと。

「謝罪する時には絶対に言い訳しない」作戦をおススメします。

 

【ダメヨその4】

修正依頼に関する判断について、本稿執筆時点(1月6日)における報道に基づく限り、担当者が行ったこととされており、組織としての関与が伺えないこと。

外部機関への働きかけですから、最低限でも決裁権を有する者の判断が必要です。

普通はその方が「ダメヨ」と判断なさるはずですが。

この点に関して、首長の了解を得ていた、との説明を当初はしていましたが撤回され、上述の首長のコメントへと至りました。何だかなぁ…と思いますけど。

【追記】

案の定というか果たしてというか、その後の記者会見で、首長自身も働きかけについて承知していたことが明らかになりました。

明確に指示すべきだった、などとご本人のコメントが報じられています。

1月9日の報道による限り、担当者と首長の間のやり取りのみで働きかけがなされたように読み取れますから、組織の仕事としてはなお課題が残るように思います。

具体的には、知事と担当者の間にしか「仕事の接点」が無いため、組織力が十分に働かなかったように感じました。

が、それ以上に問題なのは、「担当者がよかれと思ってやったことだが、首長としても申し訳なく思う」的な当初の釈明の図式が崩れてしまっていることだと思うのですがね…

 

【ダメダメ】

本事案における一番のダメヨポイントは、住民の皆さんに感染防止を呼び掛けている当事者が、その呼び掛けに反する行動を取ってしまったこと。

大雨で避難行動を呼びかけている最中に強行下山した別の首長と図式は同じですね。

 

自治体職員の立場においても、感染防止対策に限らず、これは気を付けなければなりません。

ごみの分別をお願いしているなら、職場はもちろんプライベートでもこれを徹底するとか、色々と他山の石のポイントを発見出来ますね。

 

事務処理のミスを無くしていくためにも、こうした「他山の石活動」は大切だな、と思っています。

皆さんの職場でもOJTの一環として取り組まれてはいかがでしょうか。

 

おやじネタについてのささやかな解説

【ダメヨ~ダメダメ】

とは、日本エレキテル連合というお笑いコンビの決まり文句。

2014年の流行語になりました。

最近テレビではお見かけしません…

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