今日は、主査・係長時代のことをお題にしてみたいと思います。
仙台市役所は、係長→課長→部長→次長→局長という階層から成っています。
係長職のうち係制の無い所属やスタッフ職に対しては「主査」という職名が発令されます。
係長職としての私のキャリアは、企画課主査(仙台都市総合研究機構派遣)1年、調整課主査2年、水道局職員係長3年、財政課管理係長1年、都合で7年でありました。
当時の仕事を振り返ると、あまりの未熟さに顔から火が出る思いです。
が、恥を忍んでチコちゃん風に「多分こうすべきだったんじゃないかな劇場」としてお届けいたします。
【仕事の露払い】
財政課管理係長の時のことです。
仙台市役所の場合、昇任・昇格などの人事評価における局内調整は、対象となる職員数が多く、部課長による評価票を取りまとめて協議用の書類を作成するなど、それなりに事務量のある仕事です。
当時、財政局の主管課は財政課だったので、従前は財政課長がこの事務作業を行っていました。
しかし、何かと忙しい課長が協議用の書類を作成し、コピーするという光景には違和感を覚えました。
財政課長の時間は、予算査定や重要案件の庁内協議などに充てられるべき、と感じたのです。
書類の取りまとめ自体は単なる事務作業なので、係長である自分が前捌きをしても差し支え無かろうと考え、お手伝いさせていただくことにしました。
今日振り返ると、これは係長職に求められる役割の一つであったのだな、と思います。
私の場合、主査の時からそうした意識に目覚めていれば、なおよかったのですが…
【意思決定の一端】
担当者時代には絶対に出来なかったこと。それが「代決」であります。
意思決定の責任が自らに帰属することであり、公文書開示請求や住民監査請求などがあった場合を念頭に置けば、重要な役割を果たしている訳です。
軽易な案件での代決ばかりでしたから、そうした意識は希薄でしたが…
今にして思うと、もっと心して任にあたるべきでした。
【部下への目配り】
これは大切だと思います。
仙台市役所の場合、区役所などには職員が50名を超すような課もありますから、係長にある程度部下を掌握していただかないとどうにもなりません。
環境局長・宮城野区長時代は、係長さん達にずい分頑張っていただいたな、と思います。
係員間での業務負担の軽重に関する不満や心身に持病をお持ちの方への気配りなど、つくづく難しいものです。
組織の仕事において人事管理は最重要マター。係長はその最前線にいるのだと思います。
【背中には課長】
とは言え、係長が全てを背負い込む必要はありません。
「背中には課長がいることを忘れない」
このことであります。
これは、Team Sendaiという仙台市役所の自主的研究グループが主催するセミナーで講師を務めた副市長がおっしゃられたお言葉。
とても心に響いたので、ご紹介させていただきます。
繰り返し告白しますが、主査・係長としての私は全く至りませんでした。
自省の意味も込めて、本稿をお届けする次第です。