DACとは、デジタル信号をアナログ信号に変換する機器。
スマホでMP3などのデジタルファイルから音楽を聴くことが出来るのはDACのおかげです。
これを仕事に当てはめて考えてみると…
ある自治体で割り増し商品券を発行したところ、市民が市役所に殺到して大変な混乱に至った、とのニュースをご記憶でしょうか。リンク(NHK NEWS WEB)
煎じ詰めれば、この案件は、需要予測を誤り、十分な供給体制を用意することが出来なかったことが要因です。
一方、別の自治体で実施したデジタルスタンプラリーでは、アクセスが想定を超えて殺到し、断続的に接続できない状態になるなどして、お叱りをいただくこととなりました。
片や紙の商品券、片やデジタルスタンプ。
アナログとデジタルの違いはありますが、需要と供給の関係を予測して適切に対応する、との視点に立てば、実はどちらも同じお題であります。
私など半導体アンプより真空管アンプを愛する超アナログ人間ですから、デジタルスタンプラリーのシステムのことを説明されても、技術的な部分は微塵も理解出来ないとは思います。
でも、需要予測が適切であるかとか、これに呼応した供給体制が構築されているか、といった点においては、デジタルのお仕事であっても、猫の手よりはお役に立てるかな、とも感じます。
具体的には、次のような感じで担当者とやり取りをいたします。
「割り増し商品券の発売で市役所の駐車場が満杯になってしまった事案がありますが、同じようにアクセスが満杯になる心配はありませんか?」
「一度に〇件のアクセスがあっても対応出来るとの説明ですが、その〇件はどうやって算定したのですか?」
「他の自治体において同様の事業を実施した時のスペックは把握していますか?」
「万一、用意したスペックを超えて応募があった場合はどうなりますか?」
「まだガラケーを使っている方もおられますが対応可能ですか?」
「スマホをお使いでない方からのご不満にはどう説明しますか?」
DACとはデジタル・アナログ・コンバーターの略称。
デジタル商品券の話であっても、ExcelやAccessで作成されたプログラムの話であっても、最終的にヒトを接点とする限り、アナログ化は不可避。
仕事におけるDAC活動は、上司の皆さんの腕の見せどころでもあるのです。
ご期待申し上げます。