A4用紙1枚で資料を作成する。
もとより、これは私の我流テクニックですが、実はAmazonの会議資料作成ルールにもあることなのです。
同社の会議資料は「1ページャー」と呼ばれる1枚物が基本。
大がかりな案件になると「6ページャー」という6枚物が使用されます。
私のテクニックとの違いは、箇条書きではなく「ナレーティブ」であること。
資料を読んだ人によって受け止め方が相違しないように、との考えに基づくのだそうです。
ナレーティブで書くか、箇条書きとするか。
人によって考え方はさまざまでしょうが、「パっと見て分かりやすい」という点から言うと、断然箇条書きに軍配が上がります。
私の場合は、このことを重視しているので、同じA4用紙1枚の資料でも箇条書きベースです。
ただ、Amazonの場合でも、「結論を先に書く」とか「1センテンスを短くする」といった工夫をしてあるので、その意味では相通じるところがあるように感じました。
A4用紙1枚に収めるコツは…逆説的な言い方になりますが、
「1頁に収めようと思考する」
ということだと思っています。
部下が作成した長尺の資料を1枚にまとめさせてみると、「1頁半までしか短くできませんでした…」というケースが存外多いのです。
でも、私が作業すると、きちんと1枚に収まります。
1頁に収めるという「出口」を決めて、そのためにはどうしたらよいか、と思考しながら作業するからだと思います。
細かなテクニックをお伝えすると、
・文章の終わりが数字しかない行に着目し、その文章のどこかを数字削る。
・文体を「ですます」から「である」に変更する。
・可能な時は体言止めを使う。
・例示の数を減らす。
などでしょうか。
ちなみに、表題は職場の先輩の口癖。
この人のやり方は徹底していて、「もう2頁で仕方ない…」という資料でも、半ば強引にワンペーパーに収めてしまいます。
・行間を詰める。
・余白を減らす。
・文字のポイント数を下げる。
虫メガネがないと読めないくらい小さな字で綴られた資料をいただいたこともあります。
ここまでくると、もはやあっ晴れですね!
*参考文献
佐藤 将之「amazonのすごい会議―ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法 Kindle版」(2020年)東洋経済新報社