セクシー田中さん問題(というのだそうです)について、日テレと小学館の双方から調査報告書が公表されました。
日テレの報告書には呆れ果ててしまいましたー
ネットでどなたかも指摘しておられましたが、故人を指して「難しい人」と表現する記述が何か所もありました。
事実関係を認定することは大切でしょうが、その作業に際して、こうした日本語を敢えて用いる必要性は全くありません。
「いや、当事者が実際に口にした言葉です」
などと、あるいは強弁するのかもしれませんが、要はどういった認識でいたのか、ということが客観的に読み取れればよいだけ。
全く不要な記述でした。
もう1点。事実関係を認定するはずなのに、小学館側とのやり取りの部分は「小学館が」という言い方で状況の説明が進められています。
これも極めて恣意的な表現です。
「〇〇課がこう言っています」
と部下から報告があっても、私はそれを鵜呑みにはしません。
よくよく話を聞いてみると、それは〇〇課のA係長が個人的に思っているだけの話だったりしますからね。
「小学館が」という表現は、小学館という会社が組織として意思を示していることを意味します。
正確には、「小学館のB氏が」などと記載すべきでしょう。
止めは、著作権に対する認識が極めて軽薄なこと。
著作権者は絶大な権限を有しているのです。小学館のHPに掲載されたコメントを読むとよく分かります。
今回の日テレの報告書には、そのことについての認識が微塵も伺えません。
私のOJTネタで申せば、
「物事を内側から見ている」
のであります。
テレビ業界の常識から抜け出せず、その常識こそが今回の悲劇の源であることに一向に気づいている様子がありませんでした。
報告書の概要版こそ完読しましたが、97頁ある全体版は20頁ほど読み進んだところで呆れ果ててしまい、それ以上読むことは出来ませんでした。
「恥の上塗り」
危機管理において、最も避けたい事態であります。