またまたやらかしてしまいました。
今回は「思い込みの罠」ですー
有難いことに、4月は4本、5月は3本、6月上旬に3本、お仕事をいただきました。
私の場合、自治体様ごとの状況を勉強し、教材に反映するように心がけているので、相応の作業が発生します。
また、個別にリクエストを頂戴した場合、同じテーマの講義であっても、出来るだけご意向に沿った形で教材を準備します。
毎回、同じ教材を使いまわせば楽なのでしょうけど、まぁ、性分というものです。
今は亡き藤子不二雄先生は、デビュー間もない頃、各雑誌社からあれこれと原稿依頼を受け、カレンダーを眺めながら、日々二人して机に向かっていました。
トキワ壮時代の話です。
しかし、よせばいいのに、正月を故郷で過ごすべく帰省してしまいます。
その時は「大丈夫!」という計算だったのです。
ところが、一旦気が緩んでしまうと、どうにも筆が進まなくなってしまいました。
締め切り日が近づくにつれ、各雑誌社から連日電報が届くようになります。
「ゲン、マダカ」「アス・シメキリ・ゲンオクレ」「マダマニアウ」
パニック状態に陥った二人は、全ての原稿を落としてしまいます。
ある日を境にパッタリと電報は来なくなり、その後、半年ほど全ての雑誌社から干される羽目に…
この「伝説」を他山の石として、教材の納期厳守をマイルールとしています。
ある自治体様から2時間30分のプログラムを受注し、せっせと教材をこさえ、一式納品しました。
「これで山場を越えた!」
と安堵したものです。
ところが、担当者様から直接電話が入ります。
普段はメールでやり取りしているので異例のこと。
「はてな?」と思い、お話を伺うと、自分の持ち時間を勘違いしていたことが判明しました!!
別のご担当の方から、
「外部講師の講義に先立ち、内部講師による制度説明が30分あります」
とは伺っていたのですが。
その方は、2時間30分のうち30分という意味でしたが、私は、
「あぁ、自分の2時間30分の講義の前に、別途内部講師の説明があるのだな…」
と思い込んでしまったのです。
講師の皆さんの中には、読み原稿を作成せず、パワポの資料やレジュメだけを準備して、スラスラと講義をなさり、時間調整も自由自在という方もおられます。
ひょっとすると大半がそうなのかもしれません。
でも、私にはそんな芸当は出来ません。
なので、必ず完パケの「読み原稿」を作成します。
私の場合、1分間で315字というのが固有の係数です。
ですから、30分の違いは影響甚大でした。
何せ、1万字近く削る必要がありますからね。
トホホな気分になりましたが、とにかくその日は作業せずに一旦寝ることにしました。いいアイデアが浮かばなかったからです。
夜中に目を覚ました時に、改めて読み原稿のWord文書に目を通し、どこをどう削るか、大まかに作戦を立てました。
これ、「5分間ルールのススメ」と申しまして、思考が行き詰った時は、一旦考えるのを止めて、別の仕事をするとか、睡眠を取るとかすると、フッといい考えが浮かぶのです。
翌日、せっせと作業して、どうにか帳尻を合わせることが出来ました。
さて、私の敗因はどこにあったのでしょうか?
答えは「空中戦」です。
頂戴したお仕事のメールは全て保存してあるのですが、プリントしていませんでした。
言ってみれば、電子データだけで仕事を管理していて、「指差し確認」が出来ない状態にあったのです。
頭の中だけで仕事を管理しているのとあまり差が無く、「空中戦」をやっているようなものでした。
なので、再発防止策は「アナログ主義」です。
新規の依頼があった場合、5W1Hに相当する情報が記載されたメールをプリントアウトして、日時、持ち時間、受講者とその人数などにマーカーを塗ることにしました。
失敗の数だけ人は成長する、であります…