仕事で愛媛県松山市に行ってきました。
名物の鯛めしを、と部下からお誘いをいただきつつ、呑み助の私は大街道という飲み屋街にふらふらと向かうのでありました。
大街道はなかなか賑やかなところで、30分ほど歩いてみて、何軒かよさそうなお店を見つけました。
が、さすがに週末なので、第一候補と第二候補はいずれも満席。
残る選択肢は、おそらく地元の方向けの小料理屋と真っ当感のある寿司屋。
激しく悩んだのですが、後者に入店しました。
こんばんわ、と入口を開けて声がけし、予約していないのですが入れますか?と尋ねました。
店主はいかにも職員気質という感じの人で、あまり愛想がよくありません。
こりゃしまったかな、と思いつつ、お店の造作はしっかりしているので入店してみました。
しかし、この店主はかなりの不愛想で、おまかせで、と言うと、おまかせはやってません、とメニューを差し出します。
取りあえず、真鯛の造りと茶碗蒸し、握り一人前を頼みました。
去年、同じ仕事で小田原市の寿司屋に入った際も、やはり不愛想な店主のお店でしたが、最終的には気に入られてお店を出ることが出来ました。
自慢じゃありませんが、寿司屋のオヤジには大体気に入られる男なのです。
が、今回はダメでした。
何というか、およそこの店主との間では会話が成り立たないのです。
こういうタイプの職人さんは確かに存在するので、自分にお店を見る目が無かったのだな、と素直に反省することにしました。
そこに、予約していたであろうお客さんが来店します。
するとどうでしょう。
この店主は、途端に愛想を崩し、あれこれと常連さんに自ら話しかけるではありませんか。
何だ、喋れるじゃん!と驚きつつ、私はブログのネタを一つ頂戴したな、と思いました。
「お客さまへの接し方に表と裏があってはいけません」
常連と一見とで差があるのは当然ですが、それを客に感じさせないのが本当の接客というものです。
お客さまを「目上の人と目下の人」に置き換えると、本稿はさらに汎用性が高まります。
上司や議員には揉み手で接する一方、部下へは…という方を時折見かけますが、努々そうした人間になってはいけませんよ。