議会で答弁するということ

議会答弁
写真提供:宮城県観光戦略課

静岡県函南町で騒動がありました。

ある職員が開催した議会対応に関する勉強会で、特定の会派には「特段の配慮」を求める一方、反対する立場の議員に対しては「粗雑」な対応で構わない、という資料が使用されていた、というものです。

 

この勉強会は、再任用されていた元幹部職員が実施したもの。

現役の職員向けにあれこれとご自身のノウハウを伝えていたのでしょう。

どこかで聞いたことがあるような話ですね。

 

自治体職員の皆さんに議会答弁の講義を差し上げる機会が増えてきました。

実践型なので、総じてご好評をいただいております。

その中で、いつも申し上げているのが、

「お断りする時は丁寧に」

ということ。

いわゆる与党・野党という図式のある場合においても、「考えておりません!」などの紋切り型ではなく、例えば…

という内容です。

 

仙台市役所の場合、奥山市政時代には明確にそうした図式がありました。

その時の経験から思うのは、議員の質問にお答えする時は、

「質問者以外の議員も意識する」

ということ。

仙台市議会の場合、55人おられますから、残り54人も意識する、ということです。

野党議員への答弁については、与党議員の方々も注意を払っておられます。

 

この点、人によって流儀があるとは思いますが、私の場合は、

「ハッキリ、クッキリ」

と大昔のカラーテレビのCMのようにお答えしつつ、

「丁寧にお断りする」

ということを心がけてきたつもりです。

 

件の自治体の案件ですが、テレビ朝日のニュースでは、現職の副議長が登場し、

「議会の一般質問で10問尋ねたくても、当局がゆっくりと答弁し、3問しか質疑できなかった。

他の議員の質問に対しては、普通にテキパキと答弁していた。」

という趣旨のコメントがありました。

 

議員は、住民に直接選挙で選ばれた方々。

議会で答弁するということは、住民からの問いかけにお答えすることに他ならないのですが…

 

【どーでもE話】

昭和40年代。カラーテレビが登場すると爆発的にヒット。

家電各社はあの手この手のCM合戦を繰り広げました。

東芝の場合、「イッチニィサンシー、ゴックローサン。ロックシッチ、ハッキリクッキリ、東芝さん」というもの。

こうして活字にしてみて、東芝は「十」の押韻(?)であることに初めて気づきましたー

 

*参考文献

函南町の元幹部「特定会派の議員に配慮を」 忖度求める資料を現役幹部に配布 「不適切」町長が陳謝. 静岡新聞. 2025-07-12,静岡新聞デジタル, https://news.at-s.com/article/1760242, (参照2025-08-24)

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