事務処理のミスにおける対応の第一歩は、組織としての情報共有にあります。
カステラ一番♪とは文明堂のCMソングですが、この場合の一番は何でしょうか?
ある自治体で、個人情報の入ったUSBメモリを紛失する、という事案が発生。
担当者は、上司である係長に報告しました。
ここまではよかったのですが…
何と、係長は課長への報告を怠ってしまいました。
そればかりではなく、自治体の聞き取り調査に「オラ知らね」と虚偽の説明を行った上、つじつま合わせのためか、部下に対しても紛失が判明した日にちを実際とは異なる日付とするよう持ちかけたのだそうです。リンク(読売新聞オンライン)
私の経験に照らすと、事案を組織として覚知したと見なされるのは課長への報告以降。
せっかく部下が迅速に報告したというのに、何ということでしょう。
これでは組織力を発揮することが出来ません。
しかし、繰り返しお伝えしているように、
「不都合な事実は必ず表に出る」
このことであります。
係長の不心得な振る舞いは自治体の知るところとなり、減給という重い懲戒処分が下されました。
組織人としての職分を全うしておれば、おそらくは処分を下されるまでのお咎めは無かったでしょうに。
本件は、部下の正しい対応を上司が歪めてしまった、という点において、私の中ではギルティ度が高い案件です。
努々このような上司になってはいけません。
仮に、事務処理のミスの責任を負うことになったとて、命まで取られるものではありません。
「事務処理のミスへの対応は正直が一番」
まさに、このことでありましょう。
【オマケ】
文明堂の販売店舗の電話番号は、実際に「0002」である場合が多いのだそうです。