自転車の安全利用に関する条例を制定している自治体は多いと思います。
個人的には、ヘルメットの着用が大きなポイントかな、と感じていますが、ある作戦を思いつきました。
道路交通法の改正により、2023年4月1日から自転車運転時のヘルメット着用が努力義務とされました。
しかし、街中を行き交う自転車ユーザーの方々を眺めてみると、着用率は1割程度といったところではないでしょうか?
その反面、私が暮らす自治体の風景の中では、中学生までのお子さんたちはほとんどヘルメットを着用しています。
15歳までの方々についてはヘルメット着用が定着しているのです。
なので、目の付け所の一つは、高校生の自転車利用におけるヘルメット着用にあるのでは?と感じている次第です。
ここを何とか攻略して、18歳までヘルメット着用が当たり前という感覚の人が増えていくと、大人の着用拡大へとつなげていけるような気がしています。
そもそも、大人の皆さんは何故ヘルメットを着用しないのか?
一つには、今の大人にとっては、自転車はヘルメット無しで乗る物だったから、ということがあると思います。
しかし、今の子ども達にとっては、自転車はヘルメットを着用して乗る物なのです。
当たり前ではない世代の大人たちを相手にせっせと啓蒙活動をやるよりは、当たり前と感じている若い世代の方々を対象に取り組みの重点化を図っていくのがいいように思います。
街中でヘルメットを着用しない理由のもう一つとして、ヘルメットを持ち運ぶのが面倒くさい、という感覚があるのでは?と私は感じています。
私の仕事術の一つに「逆さま思考」というものがあります。
ヘルメットを持ち運ぶから面倒臭いので、「持ち運ばない方法は無いのか?」と思考します。
「ヘルメット 自転車 収納」で検索すると、駐輪時に自転車にヘルメットを取り付けるためのホルダーや袋、かごなどがヒットします。
もう一歩進んだ「お手軽感」があるとよいのだが…と考えました。
で、自転車のサドルの下部にヘルメットの収納スペースを設けたらどうだろうか?と思いつきました。
自転車のサドルをカパッと開けると収納スペースがあって、そこにヘルメットを収納し、サドルを閉じるとロックがかかる、みたいなイメージです。
実際、バイクにそうしたコンセプトの製品があったように記憶しています。
ヘルメットの盗難防止に加え、駐輪中に雨が降っても、ヘルメットが濡れないところもアピールポイントでした。
このヘルメット収納タイプの電動自転車を試作して、DATE BIKEⅡとして全国に先駆けて発表!
仙台市は、一躍自転車行政のトップランナーとなり…
などと妄想していたら、自転車ヘルメット着用率の全国一斉調査の結果が公表されました。
宮城県は10.8%で18位。
全国平均は13.5%で、1位の愛媛県は何と.59.9%!最下位の新潟県は2.4%でした。
愛媛県の数字は驚異的ですね。
私が妄想している作戦よりも、愛媛県の取り組みをモデル化して全国展開する方が手っ取り早いと感じましたー
*参考文献
自転車ヘルメット着用、全国平均13% 条例化した愛媛は6割で最高. 朝日新聞. 2023-09-14,朝日新聞デジタル, https://www.asahi.com/articles/ASR9F6SKPR9DUTIL02C.html, (参照2023-09-21).