名刺物語

市民目線

公務で使用する名刺の費用を自腹とするか公費負担とするか。

古くて新しいこの問題が、一部の自治体で議論となっています。

 

私が見つけた記事は、滋賀県と札幌市の事案。

どちらも首長が公費負担に前向きです。

私は、若い頃から公費負担派でした。

仕事で使うのだから会社が負担すべき、という感覚です。

 

ただ、負担区分以前の話として、仙台市役所の名刺については、かねてより思っていることがあります。

それは、デザインやメッセージを含め、てんでバラバラなこと。

コレ、普通の企業であれば考えられないことです。

ゼネコンであれ、広告代理店であれ、メーカーであれ。

その時々において、組織として一貫したメッセージを発する仕組みになっています。

 

ところが、仙台市役所の場合は…

〇〇大会を開催することになった、となると、大会のロゴの入ったシールを作成し、

「是非とも名刺に貼ってご活用ください」

と呼びかける。

その次の週には、別の部署が、

「××キャンペーンを始めることにしました。名刺の台紙を用意したのでご利用ください」

と声がけする…

こんな光景が繰り返されてきました。

 

この件に関する、私の結論は次のとおりです。

・名刺デザインは全庁で統一する

・必要に応じ統一メッセージも使用する

・名刺作成は市役所が用意した台紙を用い、各職場のプリンターで作成する

 

昔だと名刺の自作はハードルが高かったのですが、今は普通に台紙が売られていて、プリンターで簡単に自作できます。

ヨ〇バシの通販だと名刺100枚分で306円。しかも送料無料であります。

 

職場の引越しに際して名刺ホルダーが行方不明になったので、名刺管理のアプリを使い始めました。

読み取り一発で、読み仮名を入力すれば、勝手に五十音順に整理してくれます。

何より、今は「デジタル名刺」なるものまであるのですね!

スマホのBluetooth機能を使って、相手と名刺データを交換するのです。

 

そんなこんなの状況なので、名刺の費用負担はさしたる問題ではないように感じられてしまいます。

“これでいいのか”と声を上げる首長もおられますが。

1枚3円あるいはスマホの電気代程度の問題なのですから、ぶっちゃけ、

「どうでもEのだ」

まさに、このことでありましょう。

 

*参考文献

名刺は県職員が自腹、滋賀知事「これでいいのか」 公費負担を検討へ. 朝日新聞. 2024-06-03,朝日新聞デジタル, https://www.asahi.com/articles/ASS6324LQS63PTJB002M.html, (参照2024-06-04)

 

*参考文献

市職員の名刺自腹の慣習、札幌市長「マッチしない」公費負担を検討へ. 朝日新聞. 2024-06-21,朝日新聞デジタル, https://www.asahi.com/articles/ASS6N46MYS6NIIPE00GM.html?iref=comtop_AreaArticle_01, (参照2024-06-21)

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