「まさかのまさか」の事例です。
国旗と市旗の配置が一時逆になっていたもの。
皆さん、正しい順番をご存じでしたか?
これは、浦安市が開催した敬老の日の式典での出来事。
国旗と市旗を掲示する際、本来は、舞台に向かって左側に国旗を配置すべきところ、市旗が左、国旗が右の状態で式典を開始してしまいました。
第一部の最中に来賓から指摘があり、第二部から正しい配置に修正しました。
左側の方が上位なのだそうです。
現役時代は、区長としてこの手の式典に何度も出席していましたが…
恥ずかしながら、旗の配置に関するルールを存じ上げませんでした。
慌てて調べて見ると、古来、日本にはこうした考え方があり、
「左上右下」
というのだそうです。
どのくらい昔からあるのかというと、何と飛鳥時代から。
元々は中国の「唐」における思想で、天帝は北極星を背にして南を向いて座るため、日の昇る東の方が、日の沈む西よりも尊いと考えられ、左側(つまり東)が上位とする考え方に至ったのだそうです。
勉強になりますね!
外務省のホームページにも、「プロトコルの基本」として、
“日本では,外国に敬意を表すという意味から,右(向かって左)上位に外国国旗を,左(向かって右)下位に日本国旗を掲揚する。”
との記述がありました。
でも、面白いことに、
“なお,自国旗を優先して上位に掲揚する国(アメリカ合衆国,カナダ,フィリピンなど)もある。”
のだそうです。
米国大統領をお迎えした時など誤解を生じないのでしょうか…
気になったのは、新聞社の取材に対する担当部署のコメント。
“凡ミスだった”
と記事にはありました。
危機管理の観点からは、ちょっといただけないな、と感じました。
*参考文献
<独自>国旗と市旗、左右逆に取り違え 千葉・浦安の敬老の日式典中に出席者指摘で修正. 産経新聞. 2024-09-30,産経ニュース, https://www.sankei.com/article/20240930-QVKH3EAAYFMMLAY5FREUSA63SI/, (参照2024-10-02)