再発防止策についての記者発表資料で必ず見かけるのが「〇〇の徹底」という文言です。
しかし、同様のミスが繰り返されてしまいます。
何故でしょうか?
電子メールを送信する際の他人のメールアドレスの漏えい。
時々ニュースで見かけます。
本来、「BCC」で送信すべきところ、「宛先」や「CC」を使用してしまった、というパターンです。
恥ずかしながら、私が在籍する公益財団法人でも、昨年同様のミスをやらかしました。
で、再発防止策であります。
国や自治体の記者発表資料を調べて見ると…
「メール送信の際には、複数人での確認を徹底する」
「メール送信時の宛先設定の確認を徹底する」
「メール取り扱いの注意を喚起及びダブルチェックの徹底」
などとあります。
皆さん、徹底がお好きですね。
厳しいことを申しますが、「〇〇の徹底」は「無為無策」とほぼ同義です。
なので、私の団体では、「具体的な」対応策を取ることにしました。
- 文書をメールによって送付する場合は、必ず紙ベースで決裁を受ける。
- 決裁を受けたメール文書は、送信前にハードコピーして印刷し、他職員にチェックしてもらい、余白に送信者及び確認者印、確認日・送信日を記載処理して保存する。
大きくは、この2点です。
「なーんだ、そんなことか」とお感じになるかもしれませんが、「具体度」においては、「〇〇の徹底」より百倍優れています。
この点、感心したのは、三原市役所が取った再発防止策。
- 担当者が作成したメールを下書き保存する。
- 別の職員が下書きされたメールの送信先等を確認したうえで送信する。
と具体的に手順が定められています。
事務処理のミスは、何故繰り返されるのか?
それは、
「再発防止策が具体でないから」
まさに、このことでありましょう。
【オマケ】
「徹底」と聞いて思い浮かぶのは、ウルトラ警備隊のキリヤマ隊長。
この方の口癖が「徹底的に!」なのであります。
ウルトラセブンを視聴する機会があれば、注意を払ってみてください。
確実に10回以上は「徹底的に調査するんだ!」などと絶叫しています。