♪恋も二度目なら…♪と歌うのは中森明菜の「セカンドラブ」(作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお)。
今回差し上げるのは、「次善の」という意味でのセカンドのお話です。
大震災後の数年間、私は、企画部門の次部長職として「施政方針」の書き手を務めました。
皆さんご案内のとおり、施政方針は、首長の政治姿勢を示す大切な文書。
新年度のキャッチフレーズと施策の柱立てがポイントとなります。
ニュースの見出しになるのは大概それらであり、世の中の受け止めにも大きく影響するからです。
新年度の予算編成作業と同時進行となるため、実際に文章を書き起こす作業は年末ギリギリ。
市長と打合せを重ね、施策の柱立てを含め、おおよそのストーリーはご了解をいただいている、との前提で文章化した案を持ち込むと…
「施策の柱立てそのものを見直してほしい」とのご指摘。
この間の打合せは一体何だったのか??
昭和のスポコンアニメ、「巨人の星」に登場する星一徹の「ちゃぶ台返し」をお見舞いされたような気分でした。
12月28日、御用納めの日の出来事です。
元旦の朝。
炬燵の上にパソコンを置いて、あれこれと考えながら原稿を書き直していきます。
Wi-Fiとは何と便利なものか、とこの時心の底から思いました。
最後の最後まで決まらなかったのは、施策の柱立てのネーミング。
3つの柱のうち2つまでは決まったのですが、残る1つが決まらない…
よい考えが浮かばず、切羽詰った状態で市長へのインタビュー記事を読み返していると、ある言葉が目にとまりました。
それは「防災集団移転の取り組みを進め、一日も早く被災された方々の新しいふるさとを作りたい」という趣旨のコメント。
「新たなふるさとづくり」
というネーミングを据えて、原稿を仕上げました。
正直に告白すると、これは、自分の中ではベリーベスト(最善)の案ではありません。
ですが、曲がりなりにもプロとしてお給料をいただいているのです。
次善の案、セカンドベストであっても、与えられた時間の中で全力を尽くし、きちんと「結果を出すべき」と考えました。
不思議なもので、一番不出来と思っていた「新たなふるさとづくり」というキャッチは、その後数年間使用されることになりました。
結果を出すことにこだわったからこそ、と思っています。

