3月13日(日)に放送された「鎌倉殿の13人」において、スタッフの映り込みがあった、とのニュースがちょっとした話題になっています。リンク(スポニチアネックス)
いやいや、よくぞ見つける方がおられるものですね。
感心してしまいました。
もちろん、編集に際してスタッフの事前チェックは入っているはずです。
それでも無くならないのがこうした見落としの類のミスなのでしょう。
私たちの仕事だと、印刷物の校正作業における校正漏れと似ていますね。
拙著「公務員 仕事の虎の巻」の「ああせい校正」(本文3.4)で書きましたが、校正作業における究極奥義は、
「虚心坦懐に読書する」「出来れば音読する」
このことであります。
映像の場合はどうしましょうかねぇ…
AIにチェックさせる!
などと素人の私は軽々しく口にしてしまいますが。
人間が画を見て瞬時にパッと判断する、という作業をAIにやらせるのは実に大変。
AIの場合、画像を隅から隅までずずずいっとチェックしないといけないし、何が正常で何が異常か、という判断基準の設定も難しいのだそうです。
鑑賞する立場からすると、ネットで多くの方々が指摘しておられるように、目くじらを立てない、これが一番のような気がします。
最近、アナログレコードが復権していますが、40年ほど前だと、レコード盤の埃をいかに取り除き、パチパチ音をいかに抑えるか、ということにマニアの多くは腐心していたのです。
しかし、お一人だけ「僕は気にしないことにしている」と公言していたオーディオ評論家がいました。
瀬川冬樹という天才肌の評論家です。
還暦を越えると、これは至言だな、と思えるようになってきました。
仕事においても、取り分け部下を持つ立場になった方々におかれましては、
「部下の小さなミスには目くじら立てない」
この境地が大切だな、と自省の意味を込めて、考える次第であります。