立つ鳥の境地

仕事術あれこれ
写真提供:宮城県観光戦略課

今期限りで勇退するある自治体の首長が任期より10日早く辞職する、との報道がありました。

後任がある程度時間に余裕をもって、当選直後の議会に臨めるようにするためなのだそうです。リンク(毎日新聞デジタル)

虎の巻の視点で考えてみました。

 

この自治体のケースでは、現在の任期のままだと、12月議会までの準備期間が数日しか確保出来ず、今回勇退される首長自身も初当選の際に大変苦労された、とのことでした。

「自分が苦労したから、次の人が少しでも楽になるように」

これは、私たちの仕事においても大いに心がけるべきことではないでしょうか。

 

環境局長時代に、事業ごみに係る手数料を改定する仕事を手がけました。

この時の話は拙著「公務員 仕事の虎の巻Ⅲ」でも取り上げましたが、まぁ苦労しました。

苦労の根っこは、久方ぶりの改定作業となったため、知見やノウハウを知っている者が誰もいない。このことにありました。

改定作業を終えてみると…

やはりノウハウというか極意のようなものがありました!

大っぴらに申し上げるものではありませんが、組織としてはきちんと共有し、後任への引き継ぎを指示した次第です。

 

そもそも、何故そんなに苦しかったのか?

苦労の根っこのそのまた根っこ…それは、どのようなタイミングや名目で改定作業を行うか。このことが、整理されていなかったことにあります。

「逆さま思考」で考えれば、答え一発カシオミニでありまして、

・今後は、ごみ処理に係る基本計画の改定時期に合わせて検証作業を行う。

・検証結果を踏まえ、必要に応じ手数料を改定する。

以上2点をルール化し、後任に引き継ぎいたしました。

 

皆さんも、仕事で何かしらの苦労を経験した場合には、

「立つ鳥の境地で、次の担当者が同じ苦労をしないよう物事を整理する」

このことを心がけていただくが吉と思います。

 

おやじネタについてのささやかな解説

【答え一発カシオミニ】

とは、昭和40年代に発売された電卓のCMのキャッチ。

いわゆる価格破壊の先駆け的な製品で、爆発的に売れたのだそうです。

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