一人の苦情を契機に公園の廃止が決定されてしまった案件。
私は、早い段階で首長が方針撤回を打ち出すものと読んでいましたが、事態は真逆の推移をたどっています。
「三段論法の落とし穴」にはまっているように感じました。
首長が公園廃止の方針にこだわる拠り所は、地域住民から提出された公園廃止の要望書であるように思います。
では、何故地域から廃止要望が出たのかと報道を追うと、「地元では公園の維持管理が出来ない」ことが理由です。
何で地元管理のお話になったのかと言うと、それまで受け持っていた「児童センターが管理を止めた」から。
これを逆に追っていくと、「行政における三段論法」の出来上がり、という訳です。
理屈に理屈を重ねていくと、いつの間にか、黒のはずのことが白になる…
などと言うことはあってはなりません。
こういう場合の判断のコツは、
「間に挟まっている理屈を全てカットして、入口と出口だけに着目する」
このことであります。
世の中がこれだけ騒いでいるのは、公園廃止という出口が明らかに誤っていると多くの人が感じているからに他なりません。
出口が間違っている以上、中間にあるいくつかの理屈のどれか、あるいは全てが間違っているということ。
私の仕事のテクニックに「逆さま思考」というものがあります。
物事を反対にして考えてみる、ということですね。
この案件の場合、何か所も逆さま思考を使用出来る場面があると思います。
・地元管理をお願いするから廃止要望が出るのでは?
・児童の利用を制限させるから児童センターが管理を断っているのでは?
などなど…
地域から出された要望書の根幹に関わる部分が怪しいのですから、改めて状況を確認し、ゼロベースで検討がなされることを外野としては期待します。