その昔、「大きいことはいいことだ」をキャッチにしたチョコレートがありました。
森永のエールチョコという商品です。
「大は小を兼ねる」とも言いますから、基本的にはよいことなのでしょう。
しかし、説明資料に関しては、枚数がたくさんあればよいという訳ではありません。
私の場合、レジュメはA4用紙1枚と決めています。
20数年前に企画部門に主査として在籍した時、三役政策会議を担当しました。
仙台市役所では、市長、助役、収入役が出席する重要な意思決定に関わる会議をそう呼称していたのです。
前捌きとなるレクチャーも企画の所管で30分を基本に三役のスケジュールを確保します。
これだけ時間があれば…と思っていると、然にあらず。
担当部局の作成する説明資料が最低でも数頁、時に10頁近くもあり、しかも、それらを全て「朗読」するので、説明だけで25分以上かかってしまう…
などという状況がしばしばありました。
ある日、そうした説明資料の「要約版」を作成するよう指示があり、下っ端の私が作業しました。
若気の至りというか怖いもの知らずというか。
担当部局の入魂の説明資料をバッサバッサと割愛し、基本1枚に要約するよう心掛けました。
今にして思うと、冗長な議会答弁の原稿を短くする私のテクニックは、この時の経験が下地にあるのだと思います。
カッツ・アイの基本テクニックは箇条書き。
担当部局が作成する資料は、説明に遺漏があってはならぬとばかりに詳細に記述されています。
文章が長くなり、一つの段落に複数の文章があるので、パっと見ただけでは内容が頭に入りません。
各段落の結論的な部分だけを抜き出し、文体を「である」調に統一して箇条書きで並べていきました。
項目立てがあればそれを活用。無ければ勝手に項目を立てて整理しました。
出来栄えはどうか?
私の作成したA4用紙1枚のレジュメを眺めた、ある助役の感想です。
「こいづ、分かりやすくていいなや。」
まさに、このことでありました。(続く)
おやじネタについてのささやかな解説
【カッツ・アイ】
は、NHKの「LIFE!~人生に捧げるコント~」に登場する人気コントのキャラクター。
北条司の「キャッツ・アイ」のパロディです。
最近お目にかかりません…復活希望です。