真昼の決闘

仕事術あれこれ
写真提供:宮城県観光戦略課

ガス局に課長として在籍した時、民営化の仕事を担当しました。

事業者公募への応募は1グループのみ。いわゆる「買い手市場」という状況です。

 

【4対30】

事業譲渡へ向けてのさまざまな条件を整理するために、2週間に1回くらいのペースで応募者グループとの打ち合わせをしました。

先方の陣容が素晴らしい。

自社の法務部門のスタッフに加え、コンサル、公認会計士、弁護士らのグループが勢ぞろい!

総勢30人くらいはいたのではないでしょうか。

対する仙台市ガス局は、スタッフ4名…

実務的な部分の質疑への応答は、ほとんど私がやりました。

果たして如何なることとなるのでしょうか?

 

【餅は餅屋】

打ち合わせは、グループごとに6、7名がずらりと並び、1時間から1時間半のやり取りを繰り返す形式。

会計士グループとの打ち合わせが終わると、休憩を入れて、お次は弁護士グループ、といった感じでした。

昼食をはさんでほぼ半日がかり。

終わると毎回ヘロヘロになっていました。

私の作戦は、徹頭徹尾自分のフィールドで議論すること。

相手は、その道のプロばかりです。

向こうの土俵に上がったのでは、まるで勝負になりません。

 

【プロVSプロ】

打ち合わせをしてみて、皮膚感覚で分かったことがあります。

相手は確かにプロだが、行政の分野に関しては自分の方がはるかに詳しい、ということ。

つまり、地方自治の本旨であるとか、住民の福祉の向上であるとか、議会への説明責任といった領域では、地方公務員は厳然たるプロフェッショナルだ、ということです。

 

その後、リーマンショックの影響で民営化の公募手続きは、唐突に中止となりました。

言い知れぬ挫折感を味わいましたが、同時に「自分は行政のプロである」という新たな意識も芽生えました。

プロ野球やJリーグ、プロ棋士など、勝負の世界に生きるプロの方々は、「結果を出してなんぼ」と考えています。

「行政のプロである自治体職員も結果に拘るべき」

と考えるようになりました。

苦い経験でしたが、得られたものもまた大きかった。

そんなお話です。

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