部下の不正な行為に対して、上司が管理監督責任を問われて処分を受ける。
よく見かける図式ですが、今回の事案はちょっと違います。
これは、南さつま市が発行した物価高対策の商品券を不正に使用した、として職員が懲戒免職となり、直属の上司も減給処分となったもの。
市の記者発表資料によると、
「商品券精算事務作業の過程において、使用済み商品券6,000円相当を窃取し、市内店舗で2回にわたり不正に使用したもの。」
とあります。
使用済みの商品券にはスタンプが押されてあったと言いますから、事案としてはあまりに稚拙。
必ず発覚するものではありました。
しかも、たったの6千円…
「心の中の天秤」の片方には、自分のこれからの人生が乗っていたというのに。
しかし、本稿のポイントはこの職員の上司である担当課長の対応にあります。
市の発表には、
「管理監督者として、部下の指導監督不適正が認められたもの。」
とありますが…
使用済みの商品券を再度使用するという単純な手口なので、この職員の不正な行為はすぐに発覚します。
担当課長の聞き取り調査に対して、職員は自らの不正を認めました。
これに対して担当課長は、本人が所持する未使用の商品券を不正に使用した金額分返還させ、口頭による注意で事を済ませてしまいます。
この時、担当課長の胸の中にあったのは一体何だったのでしょう。
不正を働いた職員の将来を慮ったのか。
事を穏便に済ませようとしたのか。
しかし、「不都合な事実は必ず表に出る」でありまして、結局、この職員の不正は組織の知るところとなってしまい、一連の処分へと至りました。
おそらく担当課長の聞き取りに対して、職員は自らの不正な行為の全てを告白したのではなかったのでしょう。
「情けは人の…」と締め括ろうと思ったら、意味を取り違えていることに気づきました。
これは、「他人に対してよい行為をしておくと、後々自分にそれが戻ってくる」という意味合いなのでした。
なので、今回の教訓は、
「画すべき一線を見誤らない」
としておきましょう。
部下が金券を不正に使用したことが発覚した時点で、この部下の行為を「目こぼし」することは許されませんでした。
課長職時代の自分だったら、同じ行動に及んでいたかもしれないな…と薄っすらと感じたことは正直に告白しておきます。
*参考文献
使用済み商品券6000円分を盗んで使う 市の職員を懲戒免職 鹿児島・南さつま市. TBS. 2026-06-30,TBS NEWS DIG, https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2769883?display=1, (参照2026-07-06)
