電力需給ひっ迫警報におけるヘッドクォーター理論ノススメ

仕事術あれこれ

令和4年3月16日の地震の余波で首都圏の電力需給がひっ迫しています。

22日には初の「電力需給ひっ迫警報」が発令されました。

これを受けて霞が関の各省庁も迅速に動きますが、その対応状況はバラバラ…

拙著「続・公務員 仕事の虎の巻」の「仕事におけるヘッドクォーター理論」をおさらいしてみました。

 

以下は、警報発令を受けての各省庁の対応です。

A省 一日中暖房を使用しない

B省 使用していない執務室などの消灯を職員に呼びかける

C省 暖房温度の設定を18℃に下げる

D省 電気ポットを使用しない

 

いかがでしょう?

A省とC省の対応に顕著ですが、片や暖房を使用し片や使用しないというのですから、これはもう統制も何もあったものではありません。

察するに、可能な限りの節電を、との指示くらいは出たものの、具体の対応は個々の省庁の判断に委ねられたのでありましょう。

厳しいことを申し上げますが、こういった危急のケースであるからこそ、

 

「省庁の垣根を越えた仕切り役が必要」

 

このことでありましょう。

 

ですが、これは対岸の火事ではありません。

私たち市役所の仕事においても、制度や事業を所管する局が通知文を出してそれっきり…というケースを時々見かけます。

例えるならば、上司が部下に対して「ちゃんとやっとけよー」と口にしているようなもの。

こんなの業務上の指示でも何でもありません。

 

かつての仙台市役所においては、局区間の調整は企画局の仕事、という空気が濃厚でした。

あるいは、今でもそうなのかもしれません。

しかし、この際申し上げますが、それは明確なる誤りであります。

 

「事業や制度を所管する局区が組織全体の調整役を務めて何ら差し支えない」

 

まさに、このことであります。

その意味では、ヘッドクォーター役を務められる人材は各局区に1人いてもよいかもしれませんね。

などと、部下との雑談で口にしたら、「それはやめておきましょう」ですって。

どなたを念頭に置いていたのでしょうかね!

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